蜜蝋と亜麻仁油で仕上げる木の表面処理
North Poppy では開業当初から、仕上げ材として蜜蝋ワックスと亜麻仁油だけを使っています。ウレタン塗装やラッカーと比べると表面の保護力は低いですが、木の呼吸を妨げず、傷がついても自分で補修できるのが理由です。この記事では、実際の手順と乾燥後の状態について書きます。
亜麻仁油を先に塗る理由
亜麻仁油は木の繊維に深く浸透します。表面に膜を作るのではなく、木の内部に入り込んで繊維を強化するイメージです。これを先に塗ることで、後から塗る蜜蝋が表面に均一に乗りやすくなります。
塗り方は布に少量取り、木目に沿って薄く伸ばします。厚く塗ると乾燥に時間がかかり、表面がべたつく原因になります。塗布後は24時間以上乾燥させます。
蜜蝋ワックスの役割
蜜蝋は表面に薄い保護層を作ります。水分の侵入を緩やかにし、日常的な汚れをはじく効果があります。ただし、熱いものを直接置くと溶けるため、テーブルには鍋敷きを使うことをお勧めしています。
蜜蝋は固形のものを布で少量取り、円を描くように塗り込みます。塗布後15〜20分置いてから、乾いた布で磨くと光沢が出ます。
年に一度のメンテナンス
蜜蝋仕上げの家具は、年に一度のメンテナンスをお勧めしています。表面が乾いてきたと感じたら、亜麻仁油を薄く塗って補充するだけで十分です。大がかりな作業は必要ありません。
傷がついた場合は、サンドペーパー(240番)で軽く研磨してから油を塗り直すと、ほぼ元の状態に戻ります。この補修のしやすさが、蜜蝋仕上げを選ぶ一番の理由です。
仕上げ材の選択は、家具の寿命に直結します。蜜蝋と亜麻仁油の組み合わせは手間がかかりますが、10年後も自分でケアできる家具になります。工房のメンテナンスキットには、同じ素材を入れています。